≪質問するということは?≫
「いい質問ですねぇ!」
ニュース解説者の池上彰さんが、テレビ番組
の中で口にするフレーズです。
出演者からの質問で、
池上さん自身が「ハッ」とさせられた時に
使うそうです。
出演者の質問が、ニュースをより深く理解
するきっかけになることもあり、そんな時、
嬉しくなりこの言葉を口にするそうです。
営業職が身に付けなければならない
コミュケーション力の一つに「質問力」が
あります。
質問力を駆使するとさまざまな
コミュニケーション効果が表れてきます。
質問の役目は「情報を収集する」ことだけと
思いがちですが、他にも大事な目的があります。
「人間関係づくり」と
「相手に考えさせ行動を促す」
ことです。
【情報を収集するための質問】
~本音を聞きだす~
相手がどのような人であるかを聞き出すための
質問です。
わからないことを明確にすることでもあります。
相手に気持ち良く話してもらうことが大事です。
質問力を駆使することで、相手は自分に興味を
持ってくれていると感じます。
いろいろな話を聞き出すことになるので、
話題に困ることはありません。
【信頼関係づくりのための質問】
~欲求やニーズを実現するため~
質問するということは、
「あなたの話をもっと聞きたい」、
「ぜひ一緒に考えたい」と
メッセージを送っていることになります。
この人にどんなことがあったのだろう?と、
純粋な興味が湧いてきて自然と質問が出る
ようになります。
好意をもって接していれば、相手も好意を
もってくれます。
相手との距離を縮めることにもなるのです。
【相手に考えさせ行動を促す】
~気づかせるための質問~
私はこんな経験をしたことがあります。
金属部品メーカーに勤務していた時の
ことです。
会社でも、今までに経験のない技術トラブル
でした。
『問題を抱えてネガティブな感情のまま解決策
を探している時、相談にのってくれたトップ
セールスからいくつか質問をされているうちに、
頭の中が整理され問題解決の糸口が見つかった』
ことがありました。
私は、どこか不思議な感覚を覚えました。
このようなケースは私が思うよりたくさん
あるようです。
このような役目を意識して質問力を使いこな
すと、コミュニケーションの幅が”グン“と広
がります。
営業力が強化されていきます。
≪お客様とどういう会話ができたのか?≫
質問力とはただ単に質問を投げかける
テクニックではありません。
あなたが質問を通して手に入れるべきは、
人と人とのつながりでなければなりません。
質問力は、相手が心を開いて話したくなる場
をつくるためのものです。
信頼関係を構築するには、あなたは適切な質問
を繰り返すスキルを身に付けることです。
トップセールスと呼ばれる営業マンは、
質問と共感を上手く使いこなします。
相手の懐に入り込み、人間関係を強化して
いきます。
お客様の想いやニーズを実現するため、
常にお客様に興味と関心を持っています。
それを自分の事として聞くことができるので、
素直に共感することができるのです。
自然に質問ができるのです。
≪質問力を身に付けるには?≫
【相手に好奇心を持つ】
この人のことを知りたい、と思うようになれば
質問も変化してきます。
「どんな人生をおくってきたのだろうか」
「どんな生活をしているのだろうか」
「この人の考え方はどこからきているのだろうか」
など好奇心も湧いてきます。
そうすると、質問が自然にできるようになります。
【相手のことに集中して】
相手の話を聞く姿勢も質問する力の一つです。
多くの人は、相手の話を聞きながらついつい
自分の考え方で捉えてしまいがちです。
どんなにいい質問をしていても、相手の話を
聞けないのなら信頼関係はつくれません。
とにかく相手の話に関心を持ち続けることです。
この習慣が身に付くと、
自然と相手の話に意識が向くようになります。
≪質問力があればできること≫
質問するスキルが高いと
・相手の情報がわかる
・相手からの信頼を得ることができる
・相手の価値観、考え方がわかる
・相手に対して自分がもっている疑問点を解明できる
・自分のイメージどおりの展開ができる
トップセールスも持っている質問力は
このような効果を生み出します。
質問力は、
トップセールスが持つ総合営業力を
支えているのです。