≪初回訪問の出来不出来≫
営業マンにとって、お客様との間で最も
重要なことは信頼関係です。
営業マンがお客様と直接会って信頼関係
を築かなければ、商談は成立しません。
どれだけ商品知識を身に付けているかは
二の次のこと。
お客様の信頼を得ることができるかどうか、
それは面談のアポイントを取る時から
始まっています。
なかでも初回訪問では、
面談の出来不出来が後々の営業プロセスを
左右するのです。
あなたも経験がありませんか。
初めて会った訪問先の担当者との面談が、
打ち解けた雰囲気のうちに終えることが
できた時の気分。
商談が成立したわけではないのですが、
何となく次につながる予感がしてならない
のです。
いくら打ち解けた雰囲気だからといって、
世間話だけで終わってしまうようでは
困りものですが・・・・・
お客様からは、
「話し相手になってくれる暇な人」との
印象をもたれてしまいます。
私が勤務していた会社でのことでした。
新任の銀行支店長がご挨拶に来社されました。
赴任の挨拶もそこそこに、
趣味のゴルフ談義に終始してしまいました。
こちらとしては、納入先の業界動向だとか、
景気動向などの情報を期待していたのですが、
がっかりした経験があります。
お客様は、自社が属する業界情報など
タイムリーな情報を欲しがっているのです。
同業他社の動向などを知りたいのです。
業種を問わず、
新製品開発事例、新事業展開事例、
コスト削減事例など、ケーススタディになる
情報を知りたいのです。
業種を問わず、
他社が開発した製品は従来製品に比べて
こんな利便性を提供している、
などの情報を知りたいのです。
営業マンの役割は、
お客様が求めている情報を提供することです。
初回訪問では、「自分がお客様に対してどの
ように役立つのか」を伝えることができれば、
上出来なんです。
≪情報提供できる営業マンは歓迎される≫
現代社会は情報が溢れています。
でも、本当に欲しい情報には飢えているのです。
営業マンの役割はここにあると思いませんか。
日々変化する環境の中で、判断材料となる
的確な情報があれば、お客様は大喜びです。
的を射た情報をタイムリーに提供できれば、
お客様から歓迎され良好な信頼関係を築く
ことができるようになります。
営業マンの基本は、
「お客様に役に立つ情報をする」ことです。
営業マンは、
この基本動作を疎かにしているようでは、
お客様との信頼関係は築けません。
≪事前準備が初回訪問を成功させる≫
何よりも大事なことは、
訪問目的をはっきり伝えることです。
私の場合は、伝えるタイミングは時々に
よって違いますが、互いの緊張がほぐれた
頃を見計らって商談に入ることが多いですね。
既存のお客様や、資料請求先、問い合わせを
いただいたお客様などは、訪問を受ける理由
がはっきりしています。
なので、本題に入りやすいですね。
ところが新規のお客様の場合は、
確かな情報を持ち合わせていないことが
ほとんどです。
商談に入るタイミングとその切り出し方が
難しいですね。
あなたはそれなりに準備して訪問されて
いるとは思います。
資料をチェックしたり、
訪問先のホームページを確認したり、
商談の流れをイメージしたり、
準備は怠りないと思います。
それでも、
「うちでは今のところ必要ではないんだよね」、
「うちでは既存の仕入れ先があるからね」、
などと思わぬ断りを入れられることがあります。
切り返しに困ってしまう営業マンも多いこと
でしょう。
そこで話を進められないようでは、
お客様への提案までに辿り着くことは
至難の技です。
そこをクリアするためには、訪問前の準備が
大切になってきます。
訪問前に
「お客様は何を求めているのか」、
「何に不満をもっているのか」、
「どんな問題を抱えているのか」など、
お客様への回答を用意しておくことです。
これらの仮説に基づいて、セールストークを
考え、資料や提供する情報などを準備して
訪問します。
ニーズを想定し、回答を準備しておけば、
お客様の鋭い突っ込みにも対応できるのです。
自社の納入実績、製品の採用実績、採用後の
問題解決事例などを準備しておけば安心ですね。
この仮説トークは、
お客様が見込み顧客になるかどうかの判断
にも使えます。
次回の訪問からは、お客様の関心事に焦点を
絞って商談を進めることができるようになり
ます。
情報を提供できる営業マンは歓迎される
のです。